Rancher / Kubernetes / K3sによる
エッジ運用基盤の構築、運用サービス
エッジコンピューティングとは
エッジコンピューティングとは現場の近く(エッジ)に小型のコンピュータを分散して配置して、クラウドや遠隔のサーバーにデータを送るのではなく、そのエッジで必要な処理をすることです。
工場でいえば、製造現場の端末や、産業用機器、センサーなどに物理的に近い場所をエッジとして工場内に小型のコンピュータを分散配置しデータ処理を行うことを指します。
スマートファクトリーや製造現場のIoT化が進み、つながるデバイスが増えていく一方で、膨大なデータのトラフィックや接続デバイスの管理の問題から製造現場でもエッジコンピューティングが注目されるようになりました。
ありとあらゆるデータをクラウドにためていくクラウドコンピューティングとは違い、現場で使うデータは現場近くでためて活用し、必要なデータのみを上位システムに送るエッジコンピューティングの流れが製造現場のデータ連携の形として注目されています。
エッジコンピューティングのメリット
通信コストの削減
必要なデータだけをサーバーに送信するエッジコンピューティングは、すべてのデータを送信するクラウド処理に比べ、通信データ量を抑えられるので、コストが下がります。
リアルタイム性
すべてをクラウドで処理するにはデータを送信し、結果を受け取るために再度通信するため、時間がかかってしまいます。エッジコンピューティングはデータを端末内で処理するので、よりリアルタイム性が増します。
セキュリティ強化
クラウドにアップロードしたくない、または通信に乗せたくない機密データも端末内でとどめておけるので、情報漏洩(ろうえい)を防ぐことができます。
エッジコンピューティングと
AI/MLの親和性
データ収集とリアルタイム処理を現場に近い場所で行うエッジコンピューティングの活用事例としては、画像認識アルゴリズムなどの人工知能/機械学習 (AI/ML) による製造ラインにおける不良品検知などがあります。
データソースの近くでより効率的に実行できるため、大量のデータを一元化されたデータセンターに送信する必要がなくなります。
取り付けミス検知
部品検品検知
不良品検知
作業手順効率化
エッジコンピューティングの課題
しかし、エッジ運用基盤の構築と管理は必ずしも単純ではありません。
多数の小規模な現場へのエッジデバイスの展開は、1つのデータセンターに追加する場合よりも複雑になりやすく、多くの物理的配置から生じる手作業や面倒な現場での作業の増加は、企業にとっては対応しきれなくなる場合があります。
エッジコンピューティングは通常本社情報システム部門からは遠い場所にあり、常駐の技術スタッフは配置されていません。現場で何らかの問題が発生した場合に備え、IT技術の乏しい現場現場の作業員で簡単に対応できるインフラを用意し、さらに、別の場所で勤務する少数の専門スタッフが一元的に管理できるようにする必要があります。
しかし、エッジコンピュータごとに少しずつ異なる方法で管理されている場合は、その対応は困難であり、トラブル対応も困難になります。
Kubernetesをエッジ運用基盤に活用する
2015年のリリース以来、Kubernetesは、Linuxコンテナーを使用して分散アプリケーションを実行するための最もメジャーなオープンソースプラットフォームになっています。 スケーリングがよく、弾力性があり、非常に安全で、カスタマイズ可能です。
ただし、エッジコンピューティングにKubernetesを使用する場合、Kubernetesをそのまま使用するのは難しい場合があります。まず、コントローラーノードとワーカーノードの両方のKubernetesソフトウェア自体が肥大化し、多くのディスクスペース、CPU、メモリを消費する可能性があります。
また、ネットワーキングの問題もあります。Kubernetesはデータセンターを対象としたテクノロジーであり、エッジコンピューティング用には、それに最適化されたKubernetesとしてSUSE K3sが存在します。
K3sをエッジに導入する理由
K3sは、 SUSE社(Rancher) が開発し、Cloud Native Computing Foundation(CNCF)によって完全に認定されたKubernetesディストリビューションです。
K3sは、Kubernetesの運用フットプリントのサイズをスリム化することで、Kubernetesをエッジコンピューティングで実行可能にすることを目的としています。 K3Sは標準のKubernetesよりもはるかに小さくエッジデバイスでの作業に適しています。また、K3sはX86_64、ARM64、およびARMv7で動作します。
これらのサポートにより、小型のエッジデバイスを使用してK3sクラスターを実行できます。またそのデバイスに、センサーとカメラで構成されたモバイルデバイスのクラスターが倉庫や製造ライン、店舗チェーンで動作し、すべてが単一のメインKubernetesサーバーによって管理できます。
K3sの特徴
- 古いコードや開発中のコードを削除
- 50MBバイナリー、500MBメモリー使用量
- Kubernetesマスター、Kubelet、Containerdがバイナリー 一つで全部入り
- 軽量なSQLiteがデフォルトストレージ
- X86_64、ARM64、およびARMv7で動作
スタイルズの推奨する
エッジ運用基盤のための
製品スタック
SUSE Rancher
SUSE RancherはKubernetesの運用基盤として、すべてのクラスターを集中的に管理してコア・クラウド・エッジにおいて一貫した運用を実現することができます。
SUSE K3s
K3sは、軽量ながら強力な認定Kubernetes配布パッケージを提供するCNCFサンドボックス・プロジェクトです。リソースが制限された遠隔地やIoTデバイスにおいて、本番ワークロードを適切に実行できます。
Fleet
Fleetは、例えばグローバルな製造現場に配備された100万台レベルの地理的に分散したKubernetesクラスタを管理できることを可能にする製品です。
スタイルズは上記製品を開発する
SUSE Rancherの正規パートナーです
Kubernetesはサーバーを集中管理するための基盤製品です。
RancherはKubernetesを楽に運用するための基盤製品です。
K3sやFleetは大量のエッジをクラスター運用するための基盤製品です。
SUSE Rancherの正規パートナーとして、
上記製品を活用した
「Rancher/ Kubernetes /K3sによる
エッジ運用基盤の構築、運用サービス」をご提供しています また、Kubernetesの教育サービスや
お客様のユースケースに合わせた
コンサルティングも
含めたものとして
ご提供します
SUSE Rancher+K3sによる
アプリケーション基盤構成
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